Nathan Chen’s Yale Juggling Act / The New York Times

Nathan Chen’s Yale Juggling Act / The New York Times

Nathan Chen’s Yale Juggling Act

 

400名が入る講堂で行われる哲学クラスのクラスメイトの一人で同じ寮生が『Period. End of Sentence』という短編ドキュメンタリーで3日前にオスカーを受賞。
「イェールの学生達は物凄い事をする。でもここに戻って来たら普通の学生。」

今後2年間『僕がこの状況を乗り切れるなんてあり得ない』とスケートのジャッジの他、多くの人が言うだろう。
「難しいよ、上手くいかないと散々な言われ様なのは良くわかってる」

しかしこのリスクは彼の心と社会的な交流の輪を広げることの報酬に値した。
全米3連覇後寮に戻るとスイートメイト達がドーナツで祝福。ドーナツ一つ位良いだろうと食べた。
彼はおいしい人生の教訓を得た。

彼は友人たちとの会話を大切にしている。
「人生には正解も不正解もないと僕は学んだ」
「スケートは個人競技、他の選手が同じペースで進化し続けてるかなんて気にしない(個人で進化を続ければ良いから)」でも勉強グループは、密接な共同作業で一緒に作り上げていかないといけないんだ(チーム皆で成長を続けないといけない)と気づいたと。

睡眠時間を優先し(怪我の危険もあるが)電動スケボーで大学内を移動する。
「9:15起床、9:30には授業に出ている」
この日は統計学と微分積分の授業を受け、3つ目の授業は特別にゲストスピーカーを招いて精神病への生物学的要因に焦点を当てた心理学の講義。
午後にスケートの時間を取るために授業を午前中に集中させる。

鬱病における脳科学の役割についての75分間の講義はノートパソコンでノートをとる。その後寮に戻り人参入りのシチューとキノアの昼食、良い大学だと。
「五輪に出場後スケートの見方が変わった。金メダルを取ってもその栄光は一瞬のもの、その後には何があるんだろう?その後色んな瞬間が訪れ、それらの方がもっと重要な場合もある」

「リンクに行くと勉強から解放されドーパミンが出る。」
ランチ後の1時間の練習で、女子アイスホッケー選手がリンクの階段を上り下りしてる以外ほぼネイサン独占のインガルス。合間にスマホで音楽を掛ける。
練習後、ジャンプ練習であいた穴をバケツの氷で埋める。
一人で練習をする事により氷との関係を新たにし、より深く音楽との一体感を得る。
「誰もいない時の方が自分のスケートに集中できる感じがする。」

インガルスでの練習後、もっと練習する為に30分離れたクロムウェルにあるチャンピオンスケートセンターまで自分の車で運転して行く。

ゆっくりしてはいられない。やるべき事をし午後8時の音楽の授業までに学校に戻らなくてはならない。
その後の1時間では、初歩的な練習をしてる10数人の幼いスケーター達とリンクを共有しながらクワドの練習。上手くいかないジャンプがあると、その場にいるコーチに動画撮影してもらいラファの指導を仰ぐ。

ラファはメールの中で「スケート人生でどんな問題が起きても何とかやっていける様に生徒を指導している。それは、子供がどんな問題でも解決していける様に育てる親と似ている」と語っている。
その後の電話インタビューで「五輪金メダリスト達がその金メダルで自分の人生がどうにかなる訳ではないと僕はわかってる」

 

会話やメール、本人の言葉のみ、背景的に重要そうな部分のみです。
直訳だと意味がわかりにくい部分は意訳。説明はカッコ内。